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特別実習(8)

「では授業の最後にお話をします」
 机の移動が終わり、生徒達が席に着いたの確認すると、石川先生は話を開始した。
「性犯罪者が捕まった後どうなるか、みなさんは知っていますか」
 一人の生徒が「刑務所で暮らす」と答えた。
「はい、そうです。性犯罪を犯した人は『終身刑』という刑を受け、一生刑務所で暮らすことになっています。まあ、終身刑はもっともですね。また性犯罪を繰り返させないためには、隔離しておくのが一番です。ところで最近になり、こうした刑務所にいる性犯罪者を、何かに利用できないかという意見が出ました。そこで今日のように、特別実習に用いられるようになったわけです。性犯罪者のような最低の人間を人の役に立てる、いい方法ですね。そしてーー」
 石川先生はチラリと腕時計を見て、時間を確認した。
「ーー来年からは新しい制度がスタートし、さらなる利用が行われます。医学の発展に使われることになったのです。今までは医学の実験や実習で、動物達の貴い命が犠牲になっていました。来年からはその動物達の代わりを、性犯罪者達にやってもらおうというのです。画期的な制度ですね」
 先生がそこまで話したとき、衰弱しきっていた男の顔に変化が表れた。驚きの表情がありありと浮かんだのである。そしてなんとも恨めしそうな目で先生を見つめた。先生は横目でそれを確認したが、特に気にした様子はなかった。
「でも先生は、少し残念に思っているんです。確かに今度の制度はいい制度だと思います。でも、だからこそ、なんでもっと早くスタートしなかったのかと、悔やんでしまいます。そうすれば、その分動物達が犠牲になることがなかったのにと、考えてしまいます」
 先生は悲しそうな顔をして生徒達を見渡した。
「まっ、過去のことを言っても、どうしようもないですね。その分これからは、今まで以上に動物にやさしく接するよう、心がけましょう」
 では授業を終わります、と先生は号令をかけた。その直後チャイムが鳴った。
 彼はトイレに行くために席を立った。男の寝かされている台の横を通るとき、彼は恐怖を感じながらも、恐いもの見たさで男の方を見た。目が合う。男は血管が浮いた目を見開き、顔を歪ませながら彼を睨んでいた。彼は心臓が止まりそうだった。震えながら後ずさり、男から視線をそらすと、無我夢中で走った。
 男はいつまでも追ってきた。一人で学校から帰るとき、夜トイレに行くとき、シャワーで髮を洗うとき、その恐怖をたたえた瞳で、男は彼に迫ってきた。
「苦しい……苦しい……」
(ごめんなさい、ごめんなさい)
「どうしてあんなひどいことをしたんだ」
(ごめんなさい。でも、僕だってやりたくなかったんだ)
「痛かった、本当に苦しかった」
(なんで僕ばっかり。みんなだってやったじゃないか)
「死にたくない……助けてくれ……お願いだ、助けてくれ……」

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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